中古車販売大手のビッグモーターは、ゴルフボールやドライバーで車を故意に傷をつけ、大手損害保険会社に対して、保険金を不正に請求していたことが明らかになりました。
外部の弁護士らによる特別調査委員会の調査報告書によると、
ゴルフボールを靴下に入れて振り回し、車体をたたいてへこませたり、
ドライバーで車体に傷をつける、
バンパーを力づくで押し込むなどしてフェンダーを傷つける、
ヘッドライトカバーを故意に壊したりしていた
という調査内容が記載されていました。
この様に、同社では顧客の車を故意に壊し、修理費が余計にかかったことにする手口で、保険金を損保各社に水増し請求をしていました。
不正の背景には、営業のノルマと修理を管轄する本部からのプレッシャーがあったと指摘しており、
プレッシャーに耐えかねた修理工場の工場長らを中心に不正行為がひろがったとしており、修理件数の4割強で不正があったとみられ、
従業員の4人に1人が関与していたということです。
当初、損保各社に提出した報告書は抜粋版で、これらの行為は記載されていませんでしたが、
損保大手が同社に原本の提出を強く求め、これらの手口が明らかになりました。同社の不正請求が組織ぐるみで、調査報告でも隠ぺい工作をしていた疑いが強まった形になりました。