コンピュータやOSSに関する老舗の掲示板サイト「スラド」が、2024年1月末に閉鎖されることが発表されました。運営元の変更に伴い、新たな受け入れ先を検討していたのの叶わず、約23年にわたる歴史に終止符が打たれることとなりました。スラドはほぼ23年間にわたり変わらないシステムを維持してきた老舗サイトで、ユーザー同士が他人のコメントを批評し合う独自の仕組みは、オープン当初、画期的でした。
スラドの前身は「スラッシュドットジャパン」で、2001年5月に米VA Linux Systemsの日本法人が運営を開始しました。しかし、運営元のVA Linux Systems日本法人が2007年にスラッシュドットジャパンとOSS開発サイト「SourceForge.JP」を含むOSDN部門を分離。その後、2015年にはスラッシュドットジャパンが「スラド」、SourceForge.JPが「OSDN」と名称変更されました。2020年にはOSDNからアピリッツに事業が譲渡され、さらに2022年にはアピリッツがOSDN事業を中国OSChinaに譲渡しましたが、スラドはその後の受け入れ先が見つからず、終了することとなりました。
2024年1月22日に掲載された告知によれば、「アピリッツがOSDNをOSChinaに譲渡する際、スラドを別の受け入れ先へ譲渡する対応をお願いしていたが、対応が進まないまま時が経過していたようです。最近になってOSChinaがスラドとOSDNを閉鎖する計画があると知り、交渉が行われたものの、日本側の受け入れ先の都合が悪く、分離計画は頓挫してしまった」と記載されています。
https://srad.jp/story/24/01/22/0311225/