東北電力と東京ガスが協同出資した電力会社であるシナジアパワーは2022年12月1日、東京地裁へ自己破産を申請し、同日破産手続開始決定を受けたことを明らかにしました。
同社は、2015年に東北電力と東京瓦斯の共同出資により設立され、両社の発電所より電力供給を受け、北関東を中心とした関東圏への高圧・特別高圧の顧客向けに電力販売を行っていました。株主2社から安定した電力を調達できることを強みに、2021年3月期には年間約400億円の売上高を計上していました。
しかし、卸電力市場の高騰により、2020年度、2021年度と2期連続で債務超過となり、厳しい資金繰りが続いていました。両出資会社からの資金援助を受けながら、仕入価格の上昇分の小売電気料金への転嫁を行うなど、収支改善に向けた取り組みを行っていました。
こうした中、2022年にロシア・ウクライナ戦争の影響で、燃料高騰に拍車がかかり、事業環境の改善が見込めず、先行きの見通しが立たなくなったことから、2022年11月30日をもって、電力サービス事業を停止することを発表していました。なお、負債は130億円ということです。